鎌倉という街を歩けば、おしゃれなカフェや歴史ある和菓子店が目に入ります。しかし、一部の「刺激」を求める食通たちが、吸い寄せられるように足を運ぶ場所があります。
それが、2025年8月に新天地へと移転し、新たな歴史を刻み始めた名店『一閑人(いっかんじん)』です。
今回ご紹介するのは、この店の代名詞とも言える一杯、「青唐(あおとう)つけ麺」。 巷にあふれる「激辛」とは一線を画す、その鮮烈な旨さと刺激の正体を、徹底的にレポートします。
1. 2025年夏、装いも新たに。新店舗への期待
由比ヶ浜の潮風を感じるエリアに移転した一閑人。新店舗は、かつての名店の空気感を継承しつつも、より洗練された佇まいで私たちを迎えてくれます。
暖簾をくぐれば、そこにあるのは食欲をダイレクトに刺激する濃厚な出汁の香り。そして、どこか神経を研ぎ澄ませるような、青唐辛子のシャープな芳香。
メニュー表を広げ、迷うことなく「青唐つけ麺」を注文します。この一杯を食べるために鎌倉へ来たのだという高揚感が、静かな店内に響く調理の音と共に高まっていきます。
2. 視覚を圧倒する「緑の刺激」
運ばれてきた「青唐つけ麺」のビジュアルは、まさに圧巻です。
黄金色に輝く濃厚なスープの表面を覆い尽くすのは、細かく刻まれた大量の青唐辛子。赤唐辛子の「燃えるような赤」とは対照的な、その「冷徹なまでの緑」は、見るからに攻撃的でありながら、どこか美しささえ感じさせます。
一口スープを啜れば、まずは動物系と魚介系が複雑に絡み合った重厚な旨味が押し寄せます。しかし、その直後。青唐辛子特有の、突き抜けるような清涼感のある辛みが、時間差で舌を突き刺します。
この「旨味」と「刺激」の波状攻撃。これこそが、一閑人が辛党を虜にして離さない最大の理由です。
3. 「しっかりめ」の麺が受け止める、真剣勝負
一閑人のつけ麺を語る上で欠かせないのが、その麺のクオリティです。
提供される麺は、しっかりとエッジが立ち、見るからに瑞々しい中太麺。箸で持ち上げると、ずっしりとした重量感があります。 まずはスープに浸さず一口。「しっかりめ」に仕上げられたコシの強さが、歯を押し返すような心地よい弾力を生んでいます。噛むほどに広がる小麦の甘みが、これから始まる激しい刺激との対比を予感させます。
この力強い麺を、青唐辛子がたっぷりと浮いたスープへ。 濃厚なスープが麺の表面にしっかりと絡みつき、啜り上げるたびに「小麦の甘み・スープのコク・青唐のキレ」が三位一体となって口の中で爆発します。しっかりとした食感の麺だからこそ、この強烈な個性を持つスープを真っ向から受け止めることができるのです。
4. 辛さの先にある「爽快感」
食べ進めるうちに、体温が上がり、額にはじんわりと汗が浮かんできます。 しかし、不思議と箸が止まりません。
それは、青唐辛子が持つ「爽快な後味」のおかげです。赤唐辛子の辛さが「重く、長く残る」ものだとしたら、青唐辛子の辛さは「鋭く、スッと引く」もの。このキレの良さが、濃厚なスープの油分を中和し、次の一口を強烈に誘惑するのです。
具材のチャーシューやメンマも、この主役級のスープと麺を支える名脇役。特に肉の旨みが溶け出したスープに青唐辛子の刺激が加わった味わいは、他では決して味わえない、一閑人だけの領域です。
5. 辛党なら、この「洗礼」を避けて通れない
世の中の「激辛」の多くが、痛みを競うようなエンターテインメントに寄っている中で、一閑人の青唐つけ麺はあくまで「料理としての完成度」を追求しています。
「ただ辛いだけじゃない。旨いからこそ、この辛さが愛おしい。」
そう思わせてくれるバランス感覚は、長年鎌倉で愛されてきた名店ならではの矜持を感じさせます。完食した後に訪れる、あの独特の達成感と爽快感。それは、上質な刺激を知る辛党にしか分からない、至福の報酬です。
6. まとめ:鎌倉の地で、魂を震わせる一杯を
2025年8月の移転を経て、さらにその輝きを増した一閑人。
もしあなたが、真の辛党を自負するなら。 もしあなたが、妥協のない「旨辛」の極致を求めているなら。
しっかりとした麺の食感、そして青唐辛子が織りなす鮮烈な世界観を、ぜひその舌で確かめてみてください。鎌倉観光の思い出が、この一杯の刺激によって、より一層色濃く刻まれることは間違いありません。
「鎌倉に来たなら、一閑人の青唐つけ麺」。 これは、辛党の間で語り継がれるべき、揺るぎない真理なのです。
店舗情報(2025年8月移転・新住所)
- 店名: 一閑人(いっかんじん)
- 住所: 神奈川県鎌倉市由比ガ浜1-10-6
- アクセス: 江ノ島電鉄「和田塚駅」から徒歩約3分
- JR「鎌倉駅」西口から徒歩約10分
- 営業時間: 11:30〜15:00 / 18:00〜20:30(※移転後の最新情報は公式SNS等をご確認ください)
- 一押しメニュー: 青唐つけ麺


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